安倍晋三首相が24日、持病の潰瘍性大腸炎を理由に辞任を表明。ここ最近、検査を繰り返しており、何となくそんな予感もしていた。
振り返れば2006年9月に内閣総理大臣に初就任して、翌7年9月、潰瘍性大腸炎で退陣。その時は〝線が細い〟というイメージだったが、民主党から自民党が政権を奪還した12年12月、内閣総理大臣に再就任してからは印象が変わった。紳士的でありながらもはっきり前を向いて発言する姿勢には好感が持てたし、あの気難しそうなトランプ大統領とも蜜月の関係を築いた外交手腕に感心する。
ただ、アベノミクスは一定の経済発展につながったが、地方の中小企業に恩恵が来ているようには感じられない。また、森友・加計学園や桜を見る会の問題はすっきりしていない。今年は新型コロナウイルスがまん延し、世界の国のトップの政治力が試される中、安倍首相は感染者や死亡者数の抑制、医療体制の確保など、最高水準の対応をみせたことは評価できるが、何百億円も投じたアベノマスクには疑問符がつく。
そういった面もあるが、個人的には総じてよく頑張っていただいたと感謝したい。社会人はもちろん、政治家でもスポーツ選手でも日々の健康管理が大切なのはいうまでもない。安倍首相には同じ理由で2度目の退陣は避けてほしかったが、日本のトップにかかる心身への重圧は計り知れず、仕方ない面もある。とにかく大切なのは政治の空白をつくらず、前に進み続けること。コロナ禍で新しい生活様式の構築が急務となる中、新総理には小泉純一郎元総理の掲げた政策ではないが、いろんな意味で〝骨太〟の人に頑張っていただきたい。(吉)


