由良町三尾川にある送電線の鉄塔「阿南紀北直流幹線No.11」が、関西電力送配電株式会社(大阪市)管内にある約3万2000基の中から特徴のある鉄塔4基のうちの1基に選ばれ、同社が「鉄塔カード」として作成した。カードの表面には鉄塔の写真、裏面には「国内初の50万ボルト設計の直流送電線」などと紹介。24日から4枚1セットとしてインターネットで販売される。

 今年4月、同社は関西電力㈱から送配電事業として分社化され、事業への関心や興味を高めてもらう目的で鉄塔カードを制作した。高さなど特徴のある4基が選ばれ、それぞれがカードになった。

 由良町の鉄塔「阿南紀北直流幹線No.11」は1999年に竣工。国内初の50万ボルト設計の直流送電線で、高さは96㍍、重量は70㌧。カード裏面のプロフィールは「徳島県阿南市にある火力発電所でつくられた電気の一部を送るために建設された。支持物と電線を絶縁する“がいし”は国内最大規模の直径460㍉。その連長はおよそ14㍍と当社最大規模を誇る直流懸垂がいし」となっている。

 ほかの3基は、高さ約150㍍の大型鉄塔の「播磨西線No.1」(兵庫県相生市)、全国初の超高圧送電線の「新北陸幹線No.443」(滋賀県愛知郡)、ライトアップされた「信貴敷津線No.13」(大阪府八尾市)。

 カードの大きさは縦8・6㌢、横6・3㌢。ホログラム加工や箔(はく)押し加工をした特別バージョンで、販売はシリアルナンバー入りのカード4枚と専用カードケースのセットで500円(税込み)。数量は200セット限定。24日午前10時から販売サイト「cocochiセレクトショップ」(https://cocochi.jp/)で売り出される。

写真=カードになった阿南紀北直流幹線No.11