新型コロナウイルスは今年1月、神奈川県在住の30代男性から国内で初となる感染が確認された。以来、瞬く間に全国的に拡大。一時は感染者が減少したものの、再び増加傾向に転じ、最近では一日当たりの全国の新規感染者が1000人を超えている。県内でも連日感染者が発生し、御坊保健所管内でも確認。住民からは「インフルエンザなら夏場に収まるが、コロナウイルスはその気配がなく、この先どうなるのか不安」という声が聞かれている。

 感染の拡大によってコンサート、スポーツ大会などのイベントが相次いで中止になっている。今年は各地で行われる恒例の盆踊りも開催されなかったし、秋祭りも獅子舞や神輿渡御などの余興を取りやめにする神社が増えている。

 イベントの開催は経済効果を生み出すだけでなく、地域の交流を深める効果がある。特に秋祭りは大声を掛け合いながら同じ屋台を担いで心を一つにし、知らなかった人ともすぐに打ち解け合うことができる。見物人らも古式ゆかしい祭り囃子を聞くことで、地域に対するつながりを確認することだろう。しかし、大勢が集まることはコロナの対応と真逆になってしまう。

 イベント中止で住民間の交流が少なくなり、人と人との間に距離感ができてしまうのではないか。防災で必要とされる共助も低下しかねない。コロナの終息が見えず、3密を避けることが言われている。人と会った時もソーシャル・ディスタンスを保つことに気を遣う。このままの状態が長引くと、住民間の絆が弱まり、地域で形成されているコミュニティにまで影響を及ぼしかねないかが心配だ。(雄)