みなべ町の魅力を伝える「まちキャンパスプロジェクト」のチームリーダー上野章さん(48)が、和歌山大学観光学部の出口竜也教授ゼミ2年生のリモート授業で講師を務めた。学生たちが梅の収穫を体験する予定だった清川地内の園地から生中継し、世界農業遺産に認定されている梅システムや南高梅の収穫の様子を交えて授業を行った。

 同観光学部では学生が年間を通してテーマ別に学ぶプロジェクト実習があり、その1つの出口教授が担当する「LocalWiki(ローカルウィキ)でみなべ町を編集しよう」は学生13人が選択。昨年度からまちキャンパスプロジェクトで同学部の学生をみなべ町に招待、魅力を伝えるなどの活動をしている上野さんとタイアップしたプロジェクト実習で、梅の収穫真っ盛りのちょうど今ごろ、学生たちが実習の一環で体験に訪れることになっていた。新型コロナウイルスの影響で学校での講義が再開しておらず、学生が自宅でリモート授業を受けているなか、今回は上野さんが講師となり、屋外から授業を届ける初めての試みとなった。

 清川地内で梅を栽培している小田修さん(45)の園地で午後3時からリモート授業がスタート。上野さんは「みなべ町では約2000㌶で梅が栽培されている。東京ドーム427個分の広さ」と紹介したり、木になっている紅色がかった南高梅を映しながら実の特徴や名前の由来、梅を使った料理のレシピまで分かりやすく説明。遠くに望む山の映像も見せ、「山頂付近はウバメガシなど炭の原料となる薪炭林、その下の中腹には梅畑。薪炭林は降った雨を保水、ろ過してきれいな地下水にして川から田んぼに流します。雨を地表に流さず、梅畑は薪炭林に守られているのです。梅畑ではミツバチが飛び、交配することで梅や山そのものを守っています。このような梅システムが世界農業遺産として登録されています」と町が誇る遺産を丁寧に説明し、休憩なしで2時間かけて魅力を伝えた。

 学生からは「普段食べている梅が、こんなに苦労して作られていたんだと知り、“好き度”が増しました」「みなべ町のよさがすごく伝わって、行ってみたくなりました」などという感想が聞かれた。

 今後、新型コロナの状況を見ながら、秋ごろに学生がみなべ町に来ることが計画されている。

写真=清川の園地からリモート授業を行う上野さん