来年開催予定の東京2020オリンピック競技大会のテロ対策の一環として、県警本部と湯浅警察署、湯浅町役場、JR西日本が23日、湯浅町の駅前複合施設「湯浅えき蔵」でテロ対処訓練を行った。

 湯浅えき蔵に勤務する町職員が、刃物を携帯しながら徘徊する不審者を発見したとの想定。町職員が110番通報し、駆け付けた署員が暴れる犯人を取り押さえた。犯人は爆発物を仕掛けたと供述したことから、機動隊の出動を要請。警察犬が爆発物を発見し、署員と駅職員が駅利用者を安全な場所へ誘導、避難させたあと、防護服を着た機動隊員が爆発物をショベルカーをベースに長いアームと運転席が耐爆板で覆われた爆発物処理用具を使い、爆発物を処理車に収納した。本番さながらの緊迫感のなか、官民約30人が参加、一体となって連携強化や危機意識高揚を図った。

 終了後、湯浅署の岡田謙吾署長は「オリンピック、パラリンピックを来年に控え、わが国でも早急なテロ対策が求められる。今回の訓練は、役場、JR西日本の皆さまとの連携のもと、爆弾テロの発生という緊急事態にも迅速かつ的確に対応し、地域住民の安全を確保する大変有意義な訓練となった。新型コロナの影響で社会が新たな局面を迎える今こそ、関係機関が心をひとつに連携を一層強化し、テロはもとより県民の安全・安心の確保に努めたい」と講評した。

 初島(有田市)から切目(印南町)まで14駅の駅長を兼務する道浦次男御坊駅長は、「今後コロナが収まり、観光客も増加が見込まれる。万が一の場合、お客様の安全を確保するのが最大の使命。事故を想定した訓練は御坊駅で実施しているが、今回のように警察署との連携も強化し、さらにお客様の安全に努めたい」と話していた。

写真=犯人役を取り押さえる署員