新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各地で人が集まるイベントの中止や延期が増えている。日高地方でも県内での感染者確認以降、小学生のスポーツ大会や高齢者らの集客が見込まれる行事の取りやめの決定が相次いでおり、関係者が対応に追われている。23日にみなべ町で開催が予定されていた梅の里トレイルラン2020(同実行委員会)は19日朝、事務局が道沿いなどに立てていたのぼりを撤収した。

 県内をはじめ、国内で感染が広がる新型コロナウイルスの影響で、日本各地で自粛ムードがまん延。みなべ町では22、23日に予定していたイベントがすべて中止となった。初春の里山を走り抜ける梅の里トレイルランは、南部梅林や炭焼き職人が馬に炭を乗せて里まで運んだという大穂手街道の自然豊かな景観を楽しみながら走るコースで、県内外から2部門計316人がエントリー。一斉メールで中止を伝え、参加賞は後日発送し、参加料は全額返金する。

 実行委は「県内での新型コロナウイルス感染者確認を受け、実行委員会としてできる限りの衛生対策、参加者への周知徹底を図りながら開催する方向で予定していましたが、さらに感染者が確認されたことを受けて非常に残念ですが、今回は開催を自粛させていただくことに決定いたしました」としている。

 みなべ町ではほか22、23日の2日間で開催される予定だった第22回梅の里小学生バレーボール新人大会(同実行委員会)、23日の第7回清川里山まつり(同実行委員会)の取りやめが決まった。

 御坊市では22日の指導者・保護者講習会(黎明会北出病院)、3月1日の介護フェア(市介護サービス事業者連絡協議会)が中止となり、美浜町では2月25日の第2回家族介護教室(町地域包括支援センターと社協)が延期。日高川町でも3月8日の日高川交流センターまつり(同センター)が中止になったほか、学校でお別れ遠足の行き先が変更されたり、高齢者施設へのボランティア訪問が取りやめになったりと影響が出ている。

写真=トレイルランののぼりを片付ける事務局