今年4月、兵庫県明石市から由良町へ移り住んだ岡田卓磨さん(27)は、町が実施している短期農業就業体験(インターンシップ)を活用し、農業技術の習得に励んでいる。30日には吹井の畑で、施肥やトラクターの使い方を学んだ。岡田さんは「若者が由良町で農業を営むことは、町の人口減や耕作放棄地の解消に少しでも役立つ。その出発点になれれば」と話している。
短期農業就業体験は町内での就農希望者に対し、認定農業者らから無料で指導するという内容。最大10日間の農業体験できる町独自の取り組みで、ノウハウを学んだ若者らの定住を促し、農業従事者の高齢化や後継者問題の解決につなげるという狙いがある。短期農業就農体験事業は本年度からスタートし、活用するのは岡田さんが初めて。
今回の体験の指導は吹井の農業平林孝郎さん(57)で、第1回は8月末に行われ、この日が2回目。畑で肥料を撒いたり、トラクターを操作して耕したりする作業に汗を流した。来年3月末までに防除、収穫などの農業指導を受け、その後は休耕地を借りて町内で就農を目指す。
岡田さんは以前から田舎暮らしに憧れがあり、神戸の大学に通っていた当時知り合った由良出身の㈱ゆらちょうの井上慶祥代表(27)とのつながりなどからIターンを決意。4年間勤務していた明石市の会社を今年3月末で退職し、由良町神谷に移り住んだ。現在は半年が経過し、散歩途中で近所の人らから声をかけられるなどすっかり溶け込んでいる。
岡田さんは「農業は初めてだが、とても楽しい。ここに来る前に思っていたように、海や山がきれいだし、人づきあいも密。住民間のコミュニケーションもできる」とすっかり気に入っている様子だ。
写真=平林さんの説明を受けてトラクターを操作する岡田さん


