日高地方では小中学校の統合が進んでいる。この傾向は今後も続きそうで、2021年4月には日高町の志賀小学校と比井小学校が統合となる。背景には子どもの減少があり、他の自治体にとっても大きな課題だ。由良町でも児童数が減少していることから7月に教育委員会が教育環境に関するアンケート調査も実施した▼県内でみると、小学校数は1958年が最多で444校(児童数13万9708人)だったが、昨年は256校(4万6525人)に減少。中学校は62年の187校(7万7233人)から131校(2万4683人)に減っている。少子化は教育環境に大きな影響がある。体育でサッカーや野球など団体競技を行うのが難しくなるほか、子どもの競争意識にも影響するだろう。半面、教師が1人ずつに目が届き、きめ細かな学習ができるという利点もあるが、住民にとっては子どもたちの声が地域から聞こえなくなるのが大きなデメリットといえる▼しかし、全国をみてみると、少子化対策に成功した自治体もある。長野県下伊那郡下條村もその1つ。人口約4000人の小さな村だが、14年の出生率は全国平均の1・42人を大きく上回る2・03人で、「奇跡の村」と注目を集めた。早くから対策を打ち出し、村単独事業で若者定住促進住宅を建設するなどに取り組んできた成果だ。他にもインターネットで調べてみると、成功した自治体の事例が紹介されており、アイデア次第では解決策が見つかるということだろう▼少子化の対策は簡単ではないが、早急な対策が必要だ。行政、地域住民が知恵を結集することが大切。いま、町や村の総力が試されているといえるのではないか。(雄)


