9月28日開幕のいきいき茨城ゆめ国体を目指す成年女子バレーボールの和歌山チームは、今年もVプレミアリーグの名門東レ・アローズの元主将で、御坊市職員の芝田安希さん(38)が監督を務める。選手では、5月まで東レ・アローズに所属していた印南町出身の石川真奈選手(21)が初の代表入り。日高地方の“元東レコンビ”で悲願の本選出場を目指す。
近畿予選は24、25日に奈良県桜井市で行われ、和歌山は予選リーグで大阪(パナソニックブルーベルズ)、兵庫県(神戸親和女子大)と対戦し、1勝すれば2日目の決勝トーナメントに進出する。
芝田監督は東レ時代、ウイングスパイカーとしてチームをリーグ優勝など数々のタイトル獲得に導き、主将も務めた。2015わかやま国体で和歌山チームのコーチを務め、翌16年から監督に就任し、ことし4年目。
石川選手は小学生時代に印南はまゆうでバレーを始め、印南中、和歌山信愛を経て16年に東レ・アローズに入団。身長179㌢、最高到達点299㌢の高さを生かしたスパイク、ブロックが持ち味で、ウイングスパイカー、ミドルブロッカーとして活躍。17年7月のV・サマーリーグ西部大会でフレッシュスター賞を獲得した。同年12月のVプレミアリーグ、JT戦でVリーグデビューを果たし、18―19シーズンは28試合36セットに出場。アタック決定率31・1%の成績を残した。ことし5月に東レを退団した。
芝田監督が、「次の移籍先が決まるまで一緒に練習しよう」と声をかけたのがきっかけで、週1回の練習に参加。Vリーグの名門で3年間現役で活躍した選手の動きはほかのメンバーにもいい刺激、手本になっており、チーム力は日に日にアップしている。今月、福井県で行われたクラブチームの日本一を決める全日本クラブカップ6人制バレーでは、石川選手抜きで初めてベスト8に入り、結果を出した。
芝田監督は「全員が拾えて、アタックを打てるチームに仕上がった。総合力は例年以上」と手ごたえを感じており、「苦しい場面でこそ石川選手に流れを変えるプレーをしてほしい」と期待。近畿予選の相手は強豪だが、「うちもムードがいいので、持ち味の粘り強さを発揮して、本選出場を目指したい」と意気込む。石川選手は「信愛時代の先輩、同期、後輩もいて、すごくいい雰囲気。アタック、ブロックを決めてチームに貢献したい」と張り切っている。
写真=悲願の本選出場へ意気込む芝田監督㊨と石川選手