御坊市立体育館で11日、楽しみながら森林と林業、木の文化を学ぶ夏休み恒例のイベント「木づかいまつり」が開かれ、多くの家族連れらでにぎわった。今年は屋内で親子木工体験、紀州備長炭の風鈴作りなどが行われ、スギのフォトフレームとけずり華(カンナ屑)のサマーリース作りはコンテストも実施。屋外ではプロの競り人によるタンコロ(切り株)の競り市も盛り上がった。

 木づかいまつりは、日高木材協同組合、日高建設業協同組合、紀中森林組合、みなべ川森林組合などの団体、企業、日高地方7市町、日高振興局でつくる木づかいどうしの会(代表=山田誠一丸紀木材工業代表取締役会長)が主催。子どもたちや一般の人たちに地域の伝統産業である林業に関する理解を深めてもらおうと、毎年8月に開催、今年で6回目を迎えた。

 屋内では毎年人気の親子木工体験、カンナがけ体験、スギのフォトフレーム作り、けずり華を使ったサマーリース作り、紀州備長炭の風鈴作り、ウッドバーニングなどが行われ、フォトフレームとサマーリースはコンテストも実施。屋外では大阪工業技術専門学校の学生による木造平屋施設の棟上げ実演があり、日高川町上越方産のスギとヒノキのタンコロの競り市も多くの人が参加した。

 競り市は田辺木材共販所の競り人が切り株を1個ずつ競りにかけ、希望者が競合する切り株は100円単位で売値がアップ。和歌山市から家族で訪れた男性は目当てのヒノキの切り株を300円で落札し、「安くいい買い物ができました。子どもの勉強をみるときの椅子に使おうかな」と笑顔で話していた。

写真=屋外で行われた切り株の競り市