高校生がアナウンスやドキュメンタリー制作などで競うNHK杯全国高校放送コンテストの和歌山大会が5日、県民文化会館で開かれ、アナウンス部門で開智3年の中野歩(あゆむ)さん=御坊市藤田町吉田=が見事優勝。7月22日から東京都の国立オリンピック記念青少年総合センターなどで開かれる本大会出場を決めた。

 アナウンス部門には48人が出場。自分で取材してきた原稿を時間内に読み、読み方などを審査された。

 中野さんは開智の男子バレーボール部の1年生レギュラー選手を取材。監督や先輩からの励ましの言葉や得意のサーブとスパイクでプレッシャーを乗り越えてきたことなどをつづった。

 発表では読み間違いが減点につながるため、原稿を見ながら読む出場者が多い中、原稿にはほとんど目を移さずに来場者にしっかりと訴え、予選を通過し、本選でも高評価を受けて優勝した。

 小学生のころから暗唱大会に出場し、中学校では少年メッセージや英語スピーチコンテストに出場するなど、多くの発表の場を経験。高校では先輩に憧れ放送部に入り、声出しなどの練習のほか、校内放送や学校行事の司会を務めてきた。

 大会を振り返り、「声量やスピード、間を意識し、相手に伝えようとする気持ちを大切に発表しました。予選でほかの発表者が上手すぎて、本選は少しあきらめていた分、緊張せずに力を出し切れました。まさか優勝できるとは思っていなかったので、結果発表の瞬間は驚きました」と笑顔。全国に向け「伝えたいという思いを表現できるような発表をしたいです」と話している。

 同校では初のアナウンス部門優勝となった。

写真=賞状と盾を手に中野さん