文化財防火デー(26日)を前に、由良町門前の臨済宗鷲峰山興国寺(山川宗玄住職)で24日、総合消防演習が行われ、日高広域消防や町消防団、寺や檀家ら自警団が避難や消火活動を展開した。


 参拝者の失火で本堂南側から出火し、火災が本堂全体に広がる恐れがあると想定。寺の関係者が避難、119番通報し、消火器での初期消火や貴重品の持ち出しを行った。駆けつけた消防隊、消防団とともに、本堂に向かって一斉放水。煙がもくもくと上がるなか力強い水柱を立てた。


 日高広域消防の井口崇署長は「心強さを感じる活動だった。日ごろの備えを大切に、自主防災の強化をお願いします」と講評。寺の田中禅徹監院と町の寒川正美教育長は文化財保護へ防火意識の高揚と万が一のときの協力を呼びかけた。

写真=本堂に向かって一斉放水