「継続は力なり」。本紙はことし9月13日、創刊90周年を迎えた。筆者が記者として入社した1977年(昭和52年)から41年。振り返れば常に挑戦の日々でもあった。

 当時はライバル社をライバルとも呼べない程の弱小新聞社で、購読者数にも大きな差があった。そんな中、同僚と「ライバル社がやっていない独自の取り組みを」と思い立ち、まず記者自らが新聞の拡張員となって一軒一軒、夜訪に回った。当時も中央紙の拡張員がいて、購読者を獲得することはするのだが、ほとんどが1カ月でやめられていた。しかし記者の拡張分は違った。その記者の新聞に対する思い、本紙のPR点など購読者側が理解してくれての拡張だから、すぐにやめられることはなかった。こうした活動は今も受け継がれているが、当時と違い、たった1部を拡張するのも難しくなっている。

 独自の取り組みといえば、選挙の時もそうだった。地方選挙の場合、翌日は中央紙が休刊で配達員が配ってくれないことがあった。そんな時、当時の編集長(現本社会長)が「それなら自分たちで配ろう」と、選挙のあった地域に限り、その夜に作った新聞を配達した。朝の早い人が手に取って喜んでくれたのを今も思い出す。

 ことし100周年を迎えた有名企業はパナソニック、象印マホービン、帝人、シチズン時計など。長寿の理由はいろいろあるが、他に真似のできない独自の努力、ニーズを読む先見の明が大きいのではないか。

 本社も今では一定の購読者数を確保し、ようやく一息ついたと思った矢先、今また若者の新聞離れと人口減少という危機に直面している。来年は本紙にとり、100周年へ向かって重要な第一歩となる。素晴らしい一年となることを祈念して、納刊。(高)