日高高校で7日、生徒らを対象にした日高未来塾講演会が開かれ、同校OBで九州大学基幹教育院准教授の岡本剛氏(43)が講演した。岡本准教授は脳科学を研究しており、脳についてのさまざまな興味深い話があった。
印象的だったのは一般的に言われている不思議な現象や迷信は脳科学で説明できることが多いということだ。意識はあるが体が動かせない「金縛り」、自分の意識が体から離れ自分の体を見下ろすことができるという「幽体離脱」、自分がいま夢の中にいてその夢の展開をコントロールできる「明晰夢(めいせきむ)」。「金縛り」については幽霊的な現象だとよく思われているが、実はこれらの現象はすべて説明でき、実験室で再現することも可能とのことだ。
さらによく聞く「人間の脳は10%しか使っていない」というのは、昔は脳の90%が解明できなかったために言われただけで実際は10%以上の部分も使っている。右脳派、左脳派と言われるのも関係なく、頭が良くなるというギャバ(GABA)や青魚(DHA)も、成分が血管から出ることがなかったり、出ても神経の膜の材料になる程度だとのこと。さらに「脳トレ」については、「記憶力などの向上には効果がないことが証明されている」ときっぱりと否定。「脳トレ」はよく取材することもあるので、驚かされた。
ほとんど知識がなかった脳科学の分野だが、楽しく聞け、興味を持った。筆者同様、興味を持った生徒もたくさんいただろうし、そのことこそがこの未来塾講演会の狙いだろう。将来、いまの現役生から脳科学の研究者が誕生し、再び母校で講演する日が来ることを心待ちにしている。(城)


