2年後に東京オリンピックが迫る中、ことしは女子レスリングのパワハラ問題に始まり、日大アメフト部の悪質タックルに端を発した監督の行き過ぎた指導、夏にはアマチュアボクシング界の内紛、日大チアリーダー部のパワハラなどなど、スポーツ界が揺れに揺れていることはいまさら説明はいらないだろう。一部の大人の事情によって、影響を受けるのは真面目に頑張っている選手たち。スポーツに励む子どもたちの目にはどう映っているのだろうか。競技人口の減少につながらなければいいのだが。いまほど指導者の資質がいわれているときはない。
元プロ野球選手の桑田真澄さんの言葉はいまも胸に残っている。体罰を苦にしてバスケット部の中学生が自殺したときの体罰否定論で、「殴られるのが嫌で野球を辞めた仲間をたくさん見てきた。野球界にとって大きな損失だ」と。熱い指導を愛情と感じる子もいれば、感じない子もいる。こうすれば、なぜこんなプレーができるようになるか、根気よくその子が出来るようになるまで教えるのが指導である。威圧的な態度で子どもを思いのままに動かすのは指導とはいえないだろう。
日高地方では、小学生サッカーの指導者である坂本寿里也さんが、これまで実践してきた「子ども自身に考えさせる力をつける」指導方法を生かして、地域巡回型サッカースクールの開講やレベルアップ練習会等、新しい形のプログラムの実践を目指して準備を進めている。スポーツの本質は楽しむこと。とくに子どもたちには、いまやっている、これからやろうとする競技を好きになってもらうような指導が求められる。好きこそものの上手なれ。坂本さんの挑戦を陰ながら応援したい。(片)


