JA紀州は5日、梅の主産地みなべ町と印南町で南高梅の出荷受け付けを終了した。出荷量は2777㌧で、目標の2600㌧を6・8%上回った。適度の降雨があり、実太りが順調に進んだことなどが収量増加につながった。6月末現在の平均価格は1㌔当たり478円で、不作で高値となった前年同期の526円は下回ったが、大きな値崩れもなく推移した。

 先月27日から荷受けが開始。終了は昨年の7日より2日早かった。収穫前の日高果樹技術者協議会の調査でも着果は平年並みが見込まれており、適度の降雨で実太りも進んだ。雨不足で伸び悩んだ昨年より果実が大きく成長し、序盤から順調に出荷が続いた。ピークだった先月10日には一日約260㌧の出荷量となった。価格については6月末現在で昨年同期より約1割減となったが、農家からは「価格は昨年より安かったが、収量でカバーできたのではないか」と話す声も聞かれた。JAの担当者は「雨が多く病気が発生しやすい状況だったが、秀品率は比較的よかった。出荷量も目標を超え、市場の要望に応えられたのではないか」と話している。