先日、西アフリカ伝統の太鼓「ジャンベ」と、和太鼓の2人の奏者のセッションがあり、取材を兼ねて聴かせてもらった。紙面でも紹介したが、ジャンベのプロ奏者であるセネガル出身のシディ・トラオレさんと、和太鼓奏者の原ケイジさんのコラボ。和太鼓はなじみ深いが、ジャンベの音を聞いたのは初めて。音楽が苦手な筆者は皆さんに伝える例えを出せないのが心苦しいが、心に響く音色とエネルギッシュなリズムは聞いていて本当に心地よかった。何より2人とも楽しそうに演奏している姿が印象的だった。
ジャンベは、古くは互いのコミュニケーションの道具として使われていたという。われわれに身近な和太鼓も歴史が古く、調べると縄文時代にはすでに情報伝達の手段として利用されていたと書かれていた。国は違っても、歴史や用途は通じるものがあり、たたき方や音は違っても、ジャンベと和太鼓が見事に融合していたことにも納得。もちろん、2人の奏者が互いをリスペクトしていることが一番大きく、どんな分野でも相手を思いやることが最も大切だと感じた。
イベントを主催したのは、NPO法人ワークス・アールブリュット推進協議会の玉置徹代表。生の芸術と訳されるアールブリュットと太鼓には「プリミティブな要素が根底にあることが共通している」とこのイベントを企画した。プリミティブとは原始的な等の意味がある。アールブリュットはプリミティブアート(原始美術)が根底に潜んでいるといわれ、太鼓は古くから伝達で使われていたから、原始的なところで共通ということだろう。太鼓もアートもやるのは人。国や人種、育った環境が違っても、人と人は皆、心でつながっているのだと感じた。 (片)

