AIやIOTが高度に融合した、新たな社会が訪れようとしている。国は技術革新により経済発展を加速させ、社会のあらゆる課題を解決することを目指すという。
 医療・介護の分野では、AIでビッグデータを解析することにより、病気の早期発見や最適な治療法の選択、看護・医療現場でのロボットによる支援が想定され、社会全体のコスト削減、人手不足の解消につながると考えられている。
 医療では、人類にとって最強の敵である「がん」との闘いにおいて、日本人研究者が開発した新たな治療「光免疫療法」が全世界の注目を集めている。米国に続いて国内でも、いよいよ3月から治験がスタートすることになった。
 がん細胞の表面にくっつく抗体に、近赤外線を当てると化学反応が起きる物質を付着させ、これを患者に注射し、患部に近赤外線光を当てるとがん細胞が傷つき、死滅する。米国の治験では、末期の舌がん等の患者15人のうち14人のがんが縮小し、うち7人は完全に消えた。
 さらにすごいのは、近赤外線によってがん細胞のみが傷つき、破裂することで、周囲の健康な免疫細胞の免疫反応を引き起こすという点。これによって攻撃対象を認識した免疫細胞は別の場所の転移がんも攻撃し、免疫細胞にブレーキをかける制御性T細胞の力もがん細胞に対してのみ抑えられるため、自己免疫疾患の副作用もない。
 開発者は、光を当てにくい血液系を除く8~9割のがんに効果が期待できるだろうと話す。米国の治験結果はおおむね予想通りで、順調にいけばあと数年で国内でも新薬承認される見通しだという。
 日本人研究者が生んだ魔法のような治療法、その希望の光はとてつもなくまぶしい。(静)