最近はスマホで時間を確認するので、腕時計をしている人は減っているようだが、筆者は結構腕時計が好きだ。腕時計には機械式とクオーツ式がある。機械式はゼンマイがほどける力で時を刻み、クオーツは電圧をかけると規則的に振動する水晶の特性を利用したもので、電池式の時計がそうだ。もともとは機械式しかなく、世界のさまざまなメーカーが高精度を目指して競ってきたが、1969年にセイコーが世界で初めて、圧倒的な精度を誇るクオーツ腕時計を発売。世界のメーカーは大打撃を受け、この現象は「クオーツショック」と呼ばれている。クオーツの低価格化が進む中、機械式時計も精度では劣るが技術面が評価され、徐々に人気に。いまも市場に出ている高級時計のほとんどが機械式となっている。以前は特に興味がなかったが、歴史などを知ることで好きになり、雑誌やネットでチェックするようになった。
 7、8月と日高高校生が企画した「まちゼミ」が御坊市内の商店街などで行われている。店舗の店主が講師となって希望者にプロならではの知識や技術を教える。正直、最初はこの取り組みがどう商業活動につながるのかが疑問だった。ゼミ初日に和菓子屋のどら焼き作り体験を取材した。体験のほか調理過程や店主の思いも聞き、どら焼きの見方が変わったという参加者もいた。
 日常、何気なく口にしている食べ物も調理過程や歴史、調理者の思い、こだわりなどを知ることで一層おいしく感じる。食べ物以外でも、作り手の思いや知識が伴うことでそのものの魅力が増大する。まちゼミはそういったことを知る機会として最適なのだろうと、熱心に店主の話を聞く参加者を見て感じた。      (城)