ゆら早生ミカンの妖精で、興国寺の大天狗に憧れて日々修業中。毎日由良町のミカン畑を飛び回り、白崎の岬で海を眺めるのが大好き。そんな設定のかわいらしいゆるキャラは、由良町の「ゆらの助」。ふなっしーやくまモンなど全国でゆるキャラがブームになって久しいが、ことしは特にゆらの助に注目したい。
 というのは、ゆらの助が同町とふるさと協定を締結している摂南大学(大阪府寝屋川市)に〝出向〟し、各種イベントなどに参加。さらに学生が地域ブランド開発プロジェクトで、「ゆらの助をゆるキャラグランプリで優勝させる大作戦」を進めているからだ。
 ゆらの助のゆるキャラグランプリ出場はことしで3年目。1年目は全国で1727体出場したうち1190位、2年目は1421体のうち1014位。お世辞にもいい順位とは言い難い。一見すると優勝は相当難しい目標のようにも思える。しかし、グランプリの投票はスマホなどで行えるようになっており、一つの端末から一日1回投票できる。つまり、摂南大学の学生たちがSNSなどを活用して他の学生らに投票を呼びかけながらその輪を広げ、賛同者が毎日投票をすれば、かなり得票は伸ばせるはず。
 その段階でゆらの助の知名度はどんどん上がっていくわけで、中には由良町に興味を持ってくれる人も出てくるだろう。もし優勝でもすればなおさら。観光振興に力を入れている由良町で、一層の誘客にもつながっていく。
 ことしの投票は8月1日から始まり、11月10日まで。ちなみに、昨年の優勝のしんじょう君(高知県須崎市)の得票は434万5960票。若い学生たちのパワーに大いに期待したい。       (吉)