先日、国道42号から由良町内へつながる山道を走行中、野生のシカが現れた。日高地方に住んでいる人にとって、道路に野生の動物が出てくることはそれほど珍しくないだろうが、さすがにシカは驚かされる。同時に何年か前に食べたシカ肉がおいしかったことを思い出した。
そんなシカだが、日高川町西原にある日高高校中津分校(池田尚弘校長)では、シカ肉をPRして町の観光につなげようと、レシピ作りを行っている。同校のゲストティーチャーで町の地域おこし協力隊の村越拓也さん(27)が提案し、学校と協議して決まった取り組み。今月7日には村越さんが捕まえたシカの肉で料理の試作品作りを行った。
メニューは餃子やローストビーフ、ピザなど数種類あり、生徒たちが調理。さまざまな料理が出来上がったが、シカ肉らしさが残る料理として、「鹿しゃぶ」「鹿の燻製肉」「鹿肉の冷製パスタ」が候補に。今後、さらに試行錯誤を加えて完成させる。
生徒たちの料理は同校教諭の友人が経営する有田川町の多国籍料理バル「サカズラ」で7月から販売される。料理が売れた場合利益の一部を学校に還元。自分たちのアイデアで対価を得ることにより、生徒らに仕事のやりがいを感じてもらうことも狙いだ。
日高高の本校では生徒らがラーメンフェスティバルを企画するなど、高校生主体の取り組みが増えてきている。中津分校の生徒たちもまだ料理やシカ肉の知識は少ないだろうが、今後も研究を重ね、また高校生ならではのアイデアを生かしたレシピが誕生するかもしれない。地域の特性を生かした「ジビエ」に注目したこの取り組み。今後、イベントでの出店や加工商品化など、さらに発展していくことに期待したい。(城)

