印南町産業振興協議会に対する補助金の未使用分は違法・不当な支出として、補助金を交付した町に返還請求を行うことなどを求めた住民監査請求で、町監査委員は31日までに「町に損害は生じていない」として請求を棄却した。
 請求したのは、印南原の井上孝夫町議(60)。請求によると、平成27年度に同協議会へ交付された町産業振興団体補助事業補助金の決算で①交付額100万円に対して補助対象事業費が91万7349円となっていることについて事業費を上回った8万2651円分は不当な交付②支出に関連団体への補助金65万円が計上されているが補助事業者が受けた補助金をさらに関連団体に補助金として給付することは違法③町補助金以外にも収入があるため支出の全額を町補助金で負担することは不当――とされている。
 棄却理由では①平成28年度の交付額から10万円を減らす方法で対応しており、年度間の「相殺」処理をしている②協議会への補助金の交付は適切な手続きを経てなされたものであり、その中で関連団体の活動支援事業も含めて交付決定の判断を受けたもの③収入の分配方法はあくまで請求人の個人的な意見に過ぎず、協議会の会計に適用しなければならない理由はない――と指摘。町に損害は生じておらず、請求人の主張には理由がないと判断した。一方で、補助金の交付や各種団体の事務執行では規程や要綱の規定に基づいて審査の厳格化、実施状況の調査徹底、各種事務の適正化等、より厳しい認識を持って努めるよう担当の産業課に対して強く要請する意見を付けた。
 監査結果は5月24日付。井上町議は「回答を受け取って精査、確認しているところ」としている。