全国の強豪レーサーが集う鈴鹿選手権シリーズカートレースINSUZUKAの第1戦が今月3、4、5の3日間、鈴鹿サーキットで行われ、アバンティクラス(18歳以上)で由良町里出身の北山深翠(しんすい)さん(20)=京都府在住、龍谷大学2年=が、見事初優勝を飾った。決勝では2位に大差をつけてのぶっちぎりゴールで、父憲昭さん(51)と二人三脚の戦いに「やっと結果が出せた」と喜んでいる。
 全長1264㍍を誇り、世界でも屈指の高速コースとなっている鈴鹿サーキット国際南コースを舞台に行われるカートレースINSUZUKAは、9クラスがある。うちアバンティクラスは幅広い年齢層のトップドライバーが出場して125ccのマシンで争われ、今回は20歳から67歳までの25人がエントリーした。
 北山さんは、まず公式予選(タイムアタック)で1位となり、続く予選ヒート(10周)のポールポジション(PP)が確定。コースレコードも6年ぶりに更新した。予選ヒートでは、ポールポジションからスタートして、第1コーナーまで先頭で走る重要な「ホールショット」を奪うと、そのまま独走状態でゴール。最終の決勝(16周)でも、PPから2位に並ばれたが、加速のよさでホールショットを取り、一度も抜かれることなくチェッカーフラッグ。タイムは14分14秒069で、2位に6秒852という圧倒的な差をつけた。
 3歳の時に遊園地のカートに乗ったのが、この世界に入ったきっかけ。小学校5年から田辺市中辺路町のレースチーム「FARМ RACING」に所属して本格的にレーシングカートを始めた。レースにも多数参戦。鈴鹿選手権シリーズカートレースには、小学校6年生の時に初出場し、ジュニアのオープンクラスで見事4位。その後、由良中学校、紀央館高時代も鈴鹿に挑戦し続けていた。大学生になってからは、田辺市の所属チームと距離的な問題もあってあまり練習できなかったが、昨年新車を購入。コンディションが上向きとなり、11月のアバンティクラス最終戦で3位となった。
 愛車は全長約2㍍、幅1・4㍍。最高速度約120㌔。小さい時から支えてくれる父が、自身もカートのことを勉強して車体のメンテナンスを行っている。今回のレース中も父がメカニックを担当。そんなバックアップを受けて「長い間、レーシングカートをしてきましたが、ようやくいい結果が出せました。支援してくれる皆さんの力でもあり、エンジンを作ってくれたショップの方のおかげでもあります。特にいつもサポートしてくれる父には感謝」と笑顔。アバンティクラスのレースは今回の第1戦を含め、9月までに全5戦が用意されており、各レースの順位ポイントでシリーズチャンピオンが決定するが、「レース準備の資金面の問題があり、いまのところ第2戦(4月30日)に参戦できるかどうかは未定です。でもまたとないチャンスですので、できればチャンピオンを目指したい」と目を輝かせている。長男の初Ⅴに喜ぶ憲昭さんは「和歌山県のモータースポーツは他県に比べ競技人口が少なく、認知度も低い。この日高の地にも興味を持ってくれる方が一人でも増えてくれれば」と期待している。