県軟式野球連盟公認の女子中・高校生軟式野球チームが5日、有田市を拠点として活動をスタートさせた。来月中にもメンバー登録を行い、正式にチームを設立する方針。同日、有田市ふるさとの川総合運動公園野球場で開かれた第1回の練習会には中学生9(新1年生含む)、高校生3の計12選手が集まり、日高地方からも2選手が参加して女子選手のみの練習を体験した。
代表兼監督は、南部高出身で有田地方の女子学童チーム、ガールズ有田監督の玉木久登さん(52)。チーム名は「和歌山Оrange Grove(オレンジ・グローブ)」とする。設立趣意書では、女子野球は各都道府県で浸透し、県内には学童4チームがあるが、小学校卒業後の受け皿となる中学生クラブは1チーム(新宮市)が休部となっており、近畿2府4県で和歌山のみがチームを編成できていない。県内でも早期にチームを結成させ、全国・近畿出場を目指したいなどとしている。
スタッフはヘッドコーチに宮城憲さん(和歌山箕島球友会ОB)、総合コーチに藤田周貴さん(東亜大出身)、打撃コーチに宮井健太さん(有田中央高出身)、臨時総合コーチに西本泰承さん(独立リーグ高知ファイティングドッグスОB)、マネジャーに山崎理奈さん(ガールズ有田2期生)が決まっている。正式にチームを設立後は全日本軟式野球連盟、関西女子野球連盟に加盟。全日本中学女子軟式野球大会、近畿中学女子野球大会、関西女子野球連盟主催リーグ戦などを目標に練習を積んでいく。
初の練習会には有田地方を中心に和歌山、紀の川、御坊、みなべの各市町から女子選手が集まった。この日の顔ぶれ以外では田辺市龍神村からも2選手が今後の練習会参加を希望しているという。午前10時から始まった練習会ではストレッチやラダー(はしご)を使って俊敏性などを養うトレーニング、キャッチボールなどが行われ、普段男子に交じって活動している選手らは和気あいあいとグラウンドを駆け回っていた。
日高地方から参加したのは中本ひらりさん(南部中2年)と谷村雫紅さん(名田小6年)。中本さんは南部中野球部に所属、球歴約4年で、谷村さんは学童チームの名田黒潮で小学2年生から白球を追いかけてきたという。2人ともまだ入部するかどうかは検討中というが、「みんなでわいわい練習できて楽しい」と笑顔で話していた。
県内の中・高校生女子選手が対象。練習は同所を中心に、毎週土・日曜午前10時から午後4時まで。会費は運営費として毎月1000円。随時、練習会の参加者、部員を募集中。中学校野球部で活動しながらでも入部できる。問い合わせは玉木代表℡090―3616―4864。