由良町門前区(岡紀行区長)が、毎年5月5日に興国寺で行われる「花まつり」に登場する白象のモニュメントを新調した。関係者によると詳しい記録はないが、以前の白象は50年以上前から使われており、老朽化が進んでいた。同区では花まつり用のハッピ50着も新たに作り、「まつりが盛大になり、地域住民の交流が一層深まれば」と期待している。
 昨年まで使っていた白象のモニュメントは、竹で骨組みを作って紙を張って製作し、山車(だんじり)の上に設置。紙を貼り替えるなどで修繕を繰り返してきたが、長年の歳月を経て損傷がひどくなっていた。新調した白象も以前とほぼ同じ大きさで高さは約2㍍。発泡スチロールとFRP(強化プラスチック)樹脂を使って丈夫に仕上げ、塗装している。また、象の背中には、前の白象にはなかった釈迦像を安置。白象を乗せる山車も修繕した。新調したハッピには、興国寺の寺紋である「笹竜胆(ささりんどう)」のマークを入れた。全体の事業費は約240万円で、宝くじコミュニティー助成事業を活用した。
 岡区長は「昔は子どもが多く、白象の背中に乗る子どももいたぐらいで、私自身もその思い出があります。近年、地元の子どもの数は減ってきていますが、白象の新調を機会に、さらに地域のコミュニティーが発展し、地域住民と興国寺のつながりも深まってほしい」と期待。また、「ことしは多くの稚児さんに参加してもらいたい。地元に住んでいる子どもさんだけではなく、外孫でも大歓迎」と呼びかけている。
 花まつりは、釈迦の生誕を祝う恒例行事。地元の子どもらが白象の山車に乗り込み、大人たちが引っ張って興国寺の参道を上がっていく。白象は、釈迦の母親がある夜、白い象が天から降りて右脇から体内に入る夢を見て、その後釈迦が生まれたことに由来する。花まつり当日は、子ども姿の釈迦の像に甘茶をかけるが、これは釈迦が生まれた時、9匹の龍が現れ「甘露の雨を降り注いだ」という伝説に基づいている。