小学校、中学校と昼食は弁当だったので、学校給食というものを経験していない。給食を食べていた人の話やテレビなどでは「欠席者のプリンをジャンケンで取りあった」や「カレーのルーが全員にいきわたらない」、三角の牛乳パックや〝ソフト麺〟というものもあるらしく、「給食あるある」として盛り上がっている様子を見かける。そんな楽しい思い出になるはずの給食が、今回の御坊市の食中毒を引き起こした。
 幼稚園と小中学校の発症者数は当初633人だったが調査が進む中、804人まで増加。1日現在で13人まで減少したが、現在も家族らへの2次感染(疑い)があり、終息にはしばらくかかりそうだ。
 発症者がいずれも給食センターの給食を食べ、複数人の便からノロウイルスが検出されたことにより、給食センターの給食が原因のノロウイルスと断定された。その後の調査で、25日分の給食の「磯和え」からノロウイルスが検出された。
 発症者によると26日の夜を中心に突然抑えきれない嘔吐感に襲われ、トイレに駆け込んだという。中には大勢がいる前で嘔吐したという子どももおり、思春期の心に傷を残したかもしれず、またそれによる2次感染の可能性も心配しただろう。
 食中毒による影響は市内全体に及び、周辺町の人の中には、市内のスーパーの食材にも感染者のウイルスの付着を心配する声も。過剰ではあるが、多くの人が感じたことだろう。市内の子どもたちの中には発症者でなくとも敬遠されたり、2次感染の原因とされるなどで傷つく思いをした子もいるだろう。
 今後、感染源を突き止め再発防止につなげるとともに、子どもたちの心のケアにも力を入れてもらいたい。 (城)