伝説的少女コミックを実写映画化した「溺れるナイフ」が、5日から全国ロードショーされている。気高く危うい10代の恋と衝動を描いたラブストーリーで、テレビでも取り上げられて前評判は上々。主演はau携帯電話のCМで「鬼ちゃん」として知られる菅田将暉さんと、女優やファッションモデルとして活躍している小松菜奈さんで、一層話題を集めているようだ。
 本紙でもすでに紹介したが、そんな話題映画のロケ地の一つが由良町白崎海岸。白い石灰岩の美しい景色が映画のイメージに合ったようで、白崎海岸をバイクで疾走する映像がラストに使われている。ロケは昨年9月に行われ、できればその時に取材したかったが、人気の2人だけに難しい面もあっただろう。今後は、とにかくこの映画が大ヒットすることを期待している。
 というのは、近年映画のロケ地や漫画で使われた地域などに、いわゆるオタクが〝聖地巡礼〟として訪問するからである。特にこの映画は、「溺れるナイフのロケ地を巡ってあなたも恋の主人公気分に」とのキャッチコピーを付けており、もとからロケ地への誘客効果も狙っている。由良町観光協会では白崎海洋公園パークセンターでロケ地限定の特別鑑賞券を販売しており、興味のある人はご購入を。
 そういえば、白崎海洋公園の中西剛史代表理事は、「白い岩山に『ロンギヌスの槍』を突き立てたい」と話していた。ロンギヌスの槍はアニメ「エヴァンゲリオン」にも登場したが、そういったアニメファンの誘客を図りたいとの思いがある。今回の映画の公開をきっかけに、白崎へのオタク誘客を本格的に進めていくのもおもしろいかもしれない。 (吉)