安産祈願で知られる御坊市湯川町小松原、湯川子安神社(井口健佑宮司)で、老朽化した拝殿を改修する工事が行われている。昭和10年に新築されて以来81年目の初の大改修で、紀州材をふんだんに使って床を敷き直し、巨大地震の発生が懸念されることから耐震補強も施す。今月末には完成させ、10月の秋祭りで新しく生まれ変わった姿を氏子にお披露目する。
拝殿は木造瓦ぶき唐破風造り。「戌(いぬ)の日」に腹帯を持って安産祈願する参詣者が大勢おり、地域住民から「子安さん」の愛称で親しまれ、秋祭りでは神事を行っている。長年の老朽化と白アリ被害で拝殿が少し傾いていたため、平成の大改修を行うことにした。
盆前から現場での作業がスタート。専門技術が必要で、施工は印南町印南原の㈱坂井家起こし(坂井志行社長)が行っている。柱のほか28平方㍍の床や周りの高欄などを一新。現在は床をすべて取り除き、地面のコンクリート舗装が完了。耐震用の筋交いもできており、今後はスギ、ヒノキを使って床、高欄を仕上げていく。氏子らは「新しく生まれ変わるのが楽しみ」と完成を心待ちにしている。
子安神社は天正のころ、亀山城主湯川直春が姫の安産を浅間神社(静岡県)に祈願し、その御分霊を亀山城中に勧請、明神社と合祀した。天正13年、亀山城が兵火で全焼したが、御分霊は中腹にあったため難を逃れ、直春の命で現在の場所に子安大明神として再興した。明治になって火災で全焼したが、15年に再建。昭和10年9月には本殿を修築、拝殿を新築した。今回は新築以来初の改修となる。昨年、本殿の屋根を葺き替えており、平成18年には社務所を新築している。

