第98回全国高校野球選手権大会は決勝で作新学院(栃木)が北海(南北海道)を7―1で破り、54年ぶり2回目の優勝を飾った。
49代表による14日間の熱戦。優勝候補に挙げられていた強豪が中盤までに次々と敗れていったのが印象に残った。決勝でもおかしくないと大注目された2回戦の履正社(大阪)―横浜(神奈川)は履正社に軍配。横浜はエースが先発せず、先制しながら逆転を許したのが痛かった。その履正社も次戦でエースの先発を回避し、敗退。大会屈指の左腕を擁した花咲徳栄(埼玉)も同じように作新学院戦でエースを序盤に温存し、試合の流れをつかめずに涙をのんだ。優勝、準優勝の両校はエースが先発のマウンドに上がり、自分たちのペースに持ち込んで戦えていた。最近は連投が問題視されるだけに、両投手の活躍、踏ん張りは特に光っていたように思う。逆に、秀岳館(熊本)は力のある4投手の継投でベスト4に進出した。猛暑の中の大会。以前と違って2、3番手投手の育成の重要性をあらためて示していた。
その他では、めったに見られない大逆転劇も観客を魅了していた。東邦(愛知)―八戸学院光星(青森)。東邦は最大7点差をつけられたが、4点を追う最終回の攻撃で2死から追いつき、サヨナラ勝ち。東邦が追い詰められると球場のボルテージが上がり、ナインを強力に後押ししていたように思う。甲子園ならではの応援の大きな力も感じさせた試合だった。
前評判の高かった学校が敗れていったということは、それだけ実力伯仲だったといえる。9年連続となる80万人を超える観客が詰めかけたとの発表もあり、リオ五輪と日程が重なる中でも大いに盛り上がった甲子園であったと思う。(賀)

