第98回全国高校野球選手権和歌山大会は9日目の22日、3回戦3試合があり、第1試合の和歌山高専は紀北農芸との点取り合戦を1点差で制して8年ぶり3回目のベスト8進出を決めた。和高専は4回に一挙7得点の集中打を見せるなど、コールド勝ちの初戦に続いて自慢の打線が大爆発。1本塁打を含む11安打で10点を奪うと、最後は一打逆転の大ピンチを招いたが、辛くも逃げ切った。準々決勝は24日で、第2試合(午後0時半~)に登場する。
紀北農芸
300000303|9
10072000×|10
和高専
 初回3点を追う和高専は先頭・中本が大会12号の左越え本塁打をたたき込み、反撃を開始。2、3回は無得点に抑えられたが、4回に打線が大爆発。1死から稲垣が四球を選ぶと、福井の右前打で一、三塁と好機を広げ、久保の左前適時打でまず1点。なおも暴投で二、三塁とすると、堀江が三塁手の頭上をワンバウンドで破る左前適時打を放って同点に追いつき、一、三塁から土井の右前適時打で勝ち越しに成功した。さらに齋田の四球で満塁としたあとには中本が左中間へ走者一掃の3点三塁打。続く中芝がきっちりと一前にスクイズを決め、この回一挙7得点の猛攻を締めくくった。
 攻撃の手を緩めない和高専打線は5回無死一、三塁からこの試合大当たりの久保が左中間へ2点二塁打し、リードを7点に広げた。
 和高専先発・土井は初回に4安打を集中され、3失点したが、2回以降立ち直り、6回までの5イニング、スコアボードに0を並べた。コールド勝ち目前の7回1死一、三塁から左越えへ3点本塁打を浴び、この回でマウンドを降りた。土井を救援した前田は公式戦初登板ながら1イニングを無失点と落ち着いた投球を披露。9回からマウンドに上がった福井は無死から4連続四球で1点を献上。1死後、さらに押し出しの四死球で1点差まで詰め寄られ、なおも1死満塁のピンチだったが、後続を浅い左飛、最後の打者を空振り三振に仕留め、辛くもリードを守りきった。