高度経済成長を遂げているベトナムで、中間層と富裕層が増加し、2020年には人口の3割を超える3300万人になるそうだ。中国の富裕層と比べると桁が違うが、ベトナムでも中間層と富裕層の増加に伴い、消費が拡大され、海外旅行者も急増中。訪日観光客数は、2015年が18万5400人で、4年連続で過去最高を記録しており、伸び率も49・2%で香港に続いて3番目だった。
 昨年12月、関西国際空港ではベトナムからのチャーター便が初就航。今後、定期便も運行される見込みで、さらに関西へのベトナム観光客が増加すると予想されている。これにいち早く目を付け、ベトナム観光客の取り込みに日高町商工会と旅館民宿組合が中心となって本格的な取り組みを始めたのは既報の通り。実は当初、中小企業庁近畿経済産業局の海外展開戦略支援事業に補助金申請を出して不採択だったが、関係者らは「ベトナムの誘客はいましかない」と事業続行を決意。補助金などがなくてもできることはないかと考え、まずは人脈を使って現地の旅行エージェントを見つけ、東京に来たときに直接会って誘客を打診。8月にベトナムの中学生らが日高町へホームステイに来ることになったのには、そんないきさつがあった。
 大きな金をかけずにやる気と熱意で取り組みが本格始動した形。9月の現地視察も、「自費を出してでもいく」との思いもあるという。ただ、ベトナムの誘客が成功すれば、日高町や周辺市町の広域的な観光にもつながる大きな話。やはり〝先立つ物〟がなければ厳しいのではないだろうか。ここは町や県などのバックアップも大いに期待したい。(吉)