印南風力発電㈱(大阪市、牧野真代表取締役社長)が印南町の樮川、羽六の両地内で進める印南風力発電所建設の起工式が15日、樮川集会所であり、関係者約40人が出席して工事の安全、無事完成を祈願した。樮川と羽六にまたがる山中に2000㌔㍗の風車13基を設置。平成30年6月の運転開始を目指しており、再生可能エネルギー事業の普及による自然に優しい電力事業の拡大に期待されている。
 起工式には事業主の印南風力発電㈱、設計管理・施工の三井造船㈱(東京都、田中孝雄代表取締役社長)と県や町、地元の関係者らが出席。丹生神社の江﨑文男禰宜による神事が行われた。
 印南風力発電㈱の親会社で大阪ガスグループの㈱ガスアンドパワー代表取締役社長も務める牧野代表は「電力自由化後初の施設で待望の起工。今後も環境に配慮した再生可能エネルギーの電力事業を推進していきたく、また、地域の方に喜んでいただける発電所にしたい」とコメント。地元の日裏勝己町長は「町内初の風力発電施設で、再生可能エネルギーの普及へ大変うれしい」と期待を寄せた。
 現場は印南、みなべの両町を結ぶ黒潮フルーツライン周辺で、年間総発電量は約5000万㌔㍗。一般家庭約1万4000世帯分に相当する。すでに年明けから風車を搬入するための道路整備が始まっており、工期は30年5月末までとなっている。