来月19日告示、24日投開票の由良町長選で、現職の畑中雅央氏(71)=2期、衣奈=が7日、3期目への公約を発表した。「ふるさとに誇りと活力を」をモットーに①ゆらっ子誕生の支援②健全なゆらっ子の育成③活力ある地域産業の育成④暮らしやすい地域社会――の4本柱を推進。人口減少対策に軸を置いて、妊婦医療費助成制度の創設や新産品の開発など、新たな施策にも積極的に取り組んでいく。
 町政運営の基本方針には「誠実、公正を旨とし、行政改革の推進及び財政規律の厳守に努め、町民の目線に立った町政の運営」を掲げ、公約の「ゆらっ子誕生の支援」については、新たに妊婦医療費の助成や婚活イベントの開催で出会いのチャンス提供、不妊治療支援の拡充などを推進する。「健全なゆらっ子の育成」では、保育料の減免措置や紙おむつ助成の拡充で乳幼児の育成支援をはじめ、由良小学校への学童保育移転などを行っていく。「活力ある地域産業の育成」では農業、漁業、商工業の育成と強化を進め、創業支援や観光振興を図る。地元産の魚を使って、以前から交流がある岐阜県美濃加茂市の酒かすに漬けた新産品の開発にも取り組む。さらに地元企業のPRに努め、町民が地元で働く意識の向上につなげる。「暮らしやすい地域社会」では、由良湾での防波堤建設など防災・減災対策、国道42号水越峠や小引―大引県道の改良促進、下水道事業の完了、健康づくりの推進、地域コミュニティーの強化などに力を注ぐ。公約の発表に際して「人口ビジョンで掲げた2060年の目標4700人を達成できるよう、総合戦略に基づき施策を展開していきたい。住民が幸せを感じ、豊かさを実感できる活力ある町づくりに積極的に取り組み、町民から『いつまでも住み続けたい』と言ってもらえるようにしたい」と決意をみなぎらせた。
 畑中氏は、町職員、収入役、副町長を経て平成20年5月に無所属新人との一騎打ちを2777票対2207票で制して初当選。2期目は無投票だった。3期目の出馬は、昨年12月議会で表明。いまのところ対抗馬の動きがなく、無投票当選が濃厚となっている。