昨年1年間にみなべ町内を訪れた外国人観光客数が5万9564人で、過去最高だったことが町のまとめで分かった。前年の4万5031人に対して32・3%の伸び。国別で最も多かったのは台湾で全体の50・8%。観光で日本を訪れる外国人が年々増加していることやホテル関係者らの企業努力が要因とみられる。
 18年は3万6928人で、以降は22年までほぼ横ばい。23年には東日本大震災発生の影響で2万3160人に落ち込み、翌24年も尾を引く形で1万8989人となった。その後、アベノミクス効果による円安や震災の影響が落ち着いたことなどもあり、25年は3万8172人に回復。26年には4万5031人と前年比で17・9%増の大幅な伸び。今回調査した27年も前年を大きく上回った。国別で観光客が最も多かった台湾に続き、2番目の香港が全体の25・5%、次いで中国の14・5%、韓国の5・7%となった。大半がアジア圏からの観光客だが、アメリカ、オーストラリア、イギリス、ドイツなどからも訪れている。月別では4月がトップで8177人、次いで3月の7099人だった。外国人の宿泊が多い紀州南部ロイヤルホテルの小田裕志支配人は「日本を訪れる外国人観光客は年々増加し、観光シーズンの京都や大阪などでは宿泊施設が満室となっていることが多い。宿泊者の中には、都心部で宿泊施設の予約をとれずにこちらへ来た人も増えている」と話している。日本人の観光客も含めた昨年の総数は66万2965人(日帰り46万5654人、宿泊19万7311人)で前年の65万5206人と比較して1・2%増。