御坊市の柏木征夫市長は26日、新年度予算を発表した。新規事業は、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」にかかる9件。なかでも「わがまち魅力発信事業」では、寺内町の空き家を利用して情報発信スペースを整備する。御坊祭や舞妃蓮などのパネル展示などを行うことにしているが、具体的な活用方法は今後、まちづくり関係団体などと検討し、官民一体で観光振興につなげていきたい考え。
予算は市長選を控えていることから新規事業は実質盛り込んでいないが、本年度から31年度までの5年間で取り組む事業を明記した総合戦略にかかる新規9事業を実施する。
わがまち魅力発信事業は国の地方創生加速化交付金を活用するため新年度予算より前倒しして27年度補正予算で4000万円を計上している。まちづくりに取り組む団体メンバーらと共同で寺内町に御坊の魅力を発信するスペースをオープンさせることがメーン。新しく施設を建設するのではなく、空き家を有効活用する。室内には御坊祭や各イベントなどのパネルを展示。観光客が訪れた際に四季折々に楽しめることをアピールし、リピーターの集客増を図っていく。寺内町の観光振興だけでなく、御坊全体の魅力アップへ向けて、親子連れの利用が多い御坊総合運動公園の芝生広場に幼児ゾーンの整備も同事業に含んでいる。カブトムシの遊具の近くに設け、幼児が楽しめるようにする。子育て世代の親同士の交流にもつながると期待されている。
このほか主な新規事業は、交流のある近江八幡市へ中学生を派遣し、御坊との比較でまちの課題や魅力を再発見する「中学生まちづくり派遣事業」▽障害児保育のさらなる充実へ向けた研修会を開催する「保育士のスキルアップ事業」▽地元企業を紹介するホームページを作成する「雇用支援ネットワーク事業」▽がん検診受診率アップへ「節目年齢検診無料化事業」などとなっている。