由良町の畑中雅央町長(70)=2期、衣奈=は11日に再開した議会一般質問の中で、来年5月18日の任期満了に伴う町長選に触れ、「残された課題解決に向け、初心に帰り全力で臨みたい」などと出馬表明した。初当選以来掲げている「ふるさとに誇りと活力を」をモットーに、引き続き産業振興や福祉増進などに取り組んでいきたい考え。いまのところ対抗馬の動きはなく、無投票3選が濃厚となっている。
 トップ登壇した藤田富三議員がさまざまな畑中町長の実績を紹介した上で、「町政発展に大きく貢献されてきたことは、多くの町民が認めている。しかしながら、町政には課題も残されている。特に国道42号線(水越峠)の改良事業は由良にとって命と暮らしを守る生命線。この事業1件をとってみても、町長以外に具現化できる人はいない。ことし10月末には総合戦略も策定。引き続き陣頭指揮を取っていただきたいが、決意を聞かせてほしい」と質問。これを受けて畑中町長は「就任以来取り組んできた各施策について身に余る評価をいただきありがたい」と感謝した上で、「藤田議員から次期町長選への出馬について力強い要請をいただきました。先日から、区長有志、農業団体、漁業団体、商工団体からも出馬要請をいただいている。私としては、いただいた支援、思いに真摯(しんし)に向き合い、総合戦略に基づくまちづくりに取り組むとともに、残された課題解決に向けていま一度町政を担当させていただくべく気持ちを新たにし、初心に帰って全力で町長選に臨みたい」と力を込めた。
 畑中町長は、町職員、収入役、副町長を経て平成20年5月に無所属新人との一騎打ちを2777票対2207票で制して初当選。2期目は無投票だった。