みなべ町の梅農家で組織する紀州みなべ梅干生産者協議会(稲見好明会長)は3日、うめ振興館など8カ所に白干し梅が景品のカプセル販売機「ガチャポン」を設置した。ことし1月には味付けの梅干しなどが出る販売機を設置しているが、今回は26日に開幕する国体にちなんで塩分やミネラルを補給しやすい白干し梅バージョンを加えた。
 これまで設置していた販売機は「みなべの梅干し~梅干し音楽堂~」と名付けられ、「白干し梅」「ハチミツ梅干し」「しそ梅干し」「こんぶ梅干し」の4種類が景品だった。それぞれにクラシックの指揮者、ポップスの歌手など4種類のキャラクター(マグネットシール)を同封。販売から8月末までに3700個を売り上げた。
 今回のガチャポンは白干し梅専用。「スポーツには梅を」という取り組みにちなみ、「みなべの白干し梅 梅干しスポーツ学園」と名付けて商品化した。ビニールで個包装した白干し梅がカプセルに入り、キャラクターは山岳競技、サッカー、テニス、バレー、野球の4種目と鬼コーチ(しほ)、マネジャー(めう)の全7種類がある。通常は2Lサイズ(25~32㌘)の梅干しが出るが、約1割の確立で大粒の4~5L(32㌘以上)の〝レア〟な梅干しが登場する。大粒の梅干しのキャラクターには鬼コーチかマネジャーが入っている。全カプセルには白干し梅を使った梅ツナおにぎりのレシピ(しおり)を入れている。
 販売機は町内のうめ振興館(谷口)、JA紀州ほんまもん産地直売所(東吉田)、国民宿舎紀州路みなべ(埴田)、鶴の湯温泉(熊瀬川)、紀州南部ロイヤルホテル(山内)の5カ所に設置。町外ではアンテナショップ「わかやま紀州館」(東京)、和歌山マリーナシティーわかやま館(和歌山市)、イオンモール和歌山内の直産市場「よってって」(同)の3カ所にも置いている。販売機の景品取り出し口が2つあり、元祖の梅干しカプセル「梅干し音楽堂」と今回の「梅干しスポーツ学園」を併設した。料金はいずれも1回200円(税込み)。稲見会長は「梅干しの原点でもある白干しもPRしていきたい」、企画した坂本国之副会長は「戦国時代の戦では梅干しが必需品として使われたという歴史がある。スポーツにもつながる面があり、『スポーツには梅を』とアピールしていきたい」と話していた。