東京オリンピックのエンブレム盗用疑惑が問題になる中、「クエ太郎」にも!?  日高町の名物クエをPRするゆるキャラとしてクエ太郎が知られているが、白浜町にも同じ愛称のゆるキャラがいることが分かった。
 日高町では平成6年、世界リゾート博にクエのまちのゆるキャラとして登場。会場で公募した名前としてクエ太郎に決まり、その年のクエフェアで発表された。クエの顔をデフォルメした人型で、青色の体に法被を着ている。ちなみにクエ太郎についてきた女の子という設定で「クーコ」のキャラクターもいる。白浜町では観光協会が平成19年度にイラストを考案し、22年度にゆるキャラの着ぐるみが完成。同じくクエのまちをPRするキャラで、全体的に茶色だが、もとがクエだけに日高町のゆるキャラと顔も似ている。ちなみに弟として「くえどん」もいる。
 クエ太郎の表記について、白浜町は「くえ太郎」で「くえ」の部分が平仮名だが、呼び名は同じ。先に考案したのは日高町側で、いわゆる元祖。本来なら著作権の侵害にもなりかねない事態だが、実は2体のゆるキャラは大の〝仲良し〟。日高町と白浜町観光協会の担当者も了承済みで、「クエのPRへ相乗効果が出れば」と期待。すでにそろってJR京都駅前でPR活動をしたこともある。
 また、日高町側は平成24年に「ゆるキャラグランプリ」でみうらじゅん特別賞「ゆるゆるUMA賞」を受賞したが、同じグランプリにことしは白浜町側がエントリー。日高町のクエ太郎は〝先輩〟として入賞に期待している。