23日昼、美浜町沖の海上で、タンカーと漁船が衝突。漁船の乗組員男性1人が行方不明になっており、和歌山海上保安部が捜索を続けている。
 発表によると、日ノ御埼から西約3・7㌔の紀伊水道で、午後3時20分ごろ、山口県岩国市から神奈川県川崎市へ向けて航行していた岡山県備前市のタンカー「松曜丸」(498㌧)と有田箕島漁業協同組合に所属する漁船「金比羅丸」(13㌧)が衝突。漁船が転覆し、乗っていた2人のうち、船長の尾藤覚司さん(55)=有田市=はタンカーに救助されたが、乗組員の大門直貴さん(38)=同=が海に投げ出され、行方が分からなくなっている。尾藤さんは腰を打って軽傷。タンカーの乗組員5人にけがはなかった。
 事故当時、タンカーは南、漁船は北へ航行中。タンカーの乗組員が第5管区海上保安本部に通報し、和歌山海上保安部の巡視艇と航空機が現場に駆け付けた。タンカーは引火性の液体化学物質300㌧を積んでいたが、流出はないという。