紀南地方では、来年3月末卒業の高校生への求人が増加している。田辺ハローワークによると、7月末現在で87企業から227人の求人があり、前年同期比11・8%増。南部高校でも求人数が増加傾向にあり、高校生の就職戦線は数年前から明るい兆しをみせているようだ。
 田辺ハローワークの管轄エリアはみなべ町、田辺市(本宮町除く)、上富田町、白浜町の1市3町。来春卒業の高校生を対象とした7月末現在の求人数は227人(87企業)で、昨年同期の203人(67企業)と比べ、求人数、企業数ともに増えている。特に製造業の増加が目立つという。ハローワークでは「景気の回復に加え、団塊の世代が引退して世代交代の時期を迎えていることも要因ではないか」と話している。
 南部高校への求人数も増加傾向にあり、進路指導部によると、現在は県外から267社、県内から84社の求人がある。「昨年も増えたが、ことしも昨年を上回るペースで求人が入っている」という。同校では3年生163人のうち約半数が就職希望。今後は9月16日に就職選考(就職試験)が解禁される。早ければ同月末ごろに内定が決まる生徒もみられる。