ことしの春から自宅の庭でオリーブの木を育てている。以前から花の鉢植えはしているが、木を育てるのは初めて。地中海沿岸などが原産とされ、日光が当たる暖かい乾燥した地域での栽培が適しているオリーブの木が、そもそも日高川町の山間部でうまく育つのかどうかやや不安。とりあえずいまのところは枯れずにいる。
 どうしてオリーブかというと、観葉植物として楽しむのはもちろんのこと、実を収穫するのが目的である。オリーブと言えばオイルや塩漬けで知られており、筆者は独特の風味と香りが大好き。しかも、成分のオレイン酸は血中コレステロールや中性脂肪を下げる効果がある。
 筆者は別に肥満というわけではないが、喫煙と飲酒が止められないせいか、毎年の健康診断で総コレステロールや中性脂肪が高いことがある。もしかしたら内蔵脂肪が蓄積されているのか。コレステロールなどが高いと、動脈硬化が進行し、狭心症や心筋梗塞(こうそく)、脳出血、脳梗塞などのリスクが高まると言われている。中年のおっさんは、真剣に健康のことも考えなくてはならない。
 だからおいしくて、健康にもいいオリーブの木の栽培である。ちなみに、オリーブの木は、自分の花粉では受精が難しい「自家不和合性」という特徴を持っているため、実をならすには、違う品種を2本以上植える必要がある。さらに木の若返りと全体の樹形を整えるため、剪定が必要で、切り口から雑菌が侵入するのを防ぐため、薬剤を塗らなければならない。結構面倒だが、健康のことを考えれば世話も苦にならないはず。木の成長を自信の健康のバロメーターにしたいと思う。(吉)