紀州鉄道を活用した地域活性化策を探ろうと、NPO寺子屋(二階俊樹、柳岡直樹共同代表)と民間有志らが10日、実際に乗車してお座敷列車風に飲食しながらアイデアを出し合った。
 寺子屋メンバーのほか、地域おこしに取り組む有志10人と、日高振興局の岡本敏秀局長も参加。紀州鉄道も全面協力し、参加者はビールやお茶を持ち込んで和やかな雰囲気の中で意見交換した。御坊駅―西御坊駅間の片道約8分を2往復し、停車時間も含めて約1時間のレールバスの旅を満喫。初めてのユニークな試みは好評で、企画者の一人の谷口光さん(44)は「貸切のお座敷列車があっても面白い。紀州鉄道の協力を得てフリーパス乗車券を発行してもらい、各駅で自由に降りて御坊を散策してもらうのもいい」、同じく企画者の平野未花さんも「揺れやレールがきしむ音も都会の人には新鮮で、運転士さんの楽しいトークも魅力の一つ。御坊駅に特急が止まるので、紀州鉄道で小竹八幡神社や寺内町を観光してもらうような取り組みもいい。来年の御博(おんぱく)のプログラムにぜひ取り入れたい」などと今後の取り組みに意欲を見せていた。岡本局長は「地域を盛り上げようとする皆さんの気持ちが大きな波となり、御坊を元気にしていく」とエールを送っていた。