由良町観光協会(丸宮信幸会長)は、町内の宿泊や食事、体験イベントをセットにした新しい「由良町ふるさと割旅行商品」を開発し、6日から販売をスタートした。クエ鍋、白崎クルーズ、ダイビング体験などの30商品。本年度はプレミアム商品券と同じ国の交付金を活用したいわば〝プレミアム付き旅行〟で、販売価格が最大で半額となる。来年度以降はプレミアムがないが、継続して販売していき、新規観光客の誘致につなげたい考えだ。
 町内には大引の白崎海洋公園や日本のエーゲ海と呼ばれる美しい海と白い石灰岩の岩山、クエが食べられる民宿などがあり観光地として定着。同公園だけでも年間約10万人が訪れているが、さらに県外などからの新規観光客やリピーター客を呼び込もうと、今回新商品を開発することになった。協会加盟の事業所にそれぞれの商品プランを募ったところ、旅館や民宿、飲食店など16事業所から30商品が提案された。本年度は国の緊急経済対策となる地域消費喚起・生活支援型事業の交付金を活用。事業費は800万円で、うち町が186万9000円を負担。地域消費喚起・生活支援型事業では、各自治体がプレミアム商品券を発行しているが、日高地方で旅行に活用するのは由良町が初めて。また、全国的にはお得な旅行券や宿泊券という形で発行されているが、由良町の場合は旅行券を発行するのではなく、新たに開発した商品そのものに助成を出して、利用者の負担が減るようにしている。
 商品を一部紹介すると、「特産品(天狗しょうゆ)付くえ鍋、宿泊」(通常価格半額の8500円)、シーカヤック体験、白崎クルーズ、宿泊」(同9500円)、「イセエビ姿造り付くえ鍋、宿泊」(同8500円)、「体験ダイビング、宿泊」(同1万1500円)、「シーカヤック、地引網、海鮮バーベキュー」(同7500円)など。募集人員など詳細は観光協会ホームページで閲覧できる。受け付けは2人以上でそれぞれの商品の事業所へ直接申し込めばよい。申し込みの条件として利用当日に「商品をどこで知ったか」など8項目の簡単なアンケートに回答すること。利用料は当日支払えばよい。本年度の商品の販売、利用期間は来年1月31日まで(利用期間が限定されている商品もある)。
 同協会は「まずはお客さまに来てもらうのが第一。本年度は国の交付金があるので〝お試し価格〟のようなものです。ホームページでのPRはもちろん、京阪神方面でのチラシ配りも予定しています」と話している。