全国的に相次ぐ刃物を使った凶悪事件を受け、県は殺傷能力の高い刃物について、18歳未満の少年の所持を禁止する条例改正案を9月議会に提出する方針を決めた。規制対象となるのは、ことし2月の紀の川市の小学生刺殺事件で使用されたとみられる「ククリナイフ」と呼ばれる大型の刃物など。現行は刃渡り6㌢以上の有害指定刃物類の少年への販売、譲渡を禁止している条例を改正し、自宅などでの保管、所持も禁止する。
ことし2月の紀の川市の事件では、当時22歳の無職の男が近所に住む小学5年生の男の子を刃物で切りつけ、殺害。逮捕後、男の自宅からは軍隊や狩猟で使われる刀身が「く」の字に湾曲した「ククリナイフ」など大型の刃物が複数押収され、犯行に使用したとみられている。
県の青少年健全育成条例は現在、カッターナイフや料理包丁など家庭用、業務用の刃物を除く刃渡り6㌢以上の刃物を「有害指定刃物類」とし、18歳未満の少年への販売、譲渡を禁止。これに違反した場合は販売業者らに罰金30万円以下の罰則があるが、少年らの自宅等での「所持」は規制されていない。
県は今回、刃渡り6㌢以上のククリナイフなど、殺傷能力が高い有害刃物類の18歳未満の所持を禁止する方針を決め、9月議会に青少年健全育成条例の改正案を提出する予定。同時に、国に対してもククリナイフ等の危険な刃物の所持を禁じる銃刀法の改正、全国的な統一規制を要望する。
仁坂吉伸知事は「青少年の所持は県の条例で禁止できる。権利の制限にもなるので、パブリックコメントを実施したうえ、9月議会での改正を目指したい」と話している。

