おみどうさんの愛称で親しまれている御坊市の日高別院で23日、境内にある県指定天然記念物のイチョウの木の剪定作業が行われた。
 樹齢450年といわれる大木は、幹の真ん中あたりに縦に長さ約5㍍の亀裂があり、今後、台風等で枝が揺さぶられると真っ二つに割れてしまう危険性もあることから10年ぶりに"手当て"した。 
 剪定といってもクレーン2台とチェーンソーを使う大がかりな作業で、横に伸びる太い枝を次々と伐採。樹木医で造園業の松樹園(御坊市藤田町吉田)の林弘一代表の指示のもと、2㌧ダンプ7~8車分の枝が切り落とされ、すっかりスリムになった。亀裂部分には樹脂を詰め、これ以上腐食しないよう処置もした。林さんは「幹の一部が腐食しているとはいえ、葉の状態からみても樹勢は良好。これで当分、台風が来ても大丈夫でしょう」と太鼓判。作業を見守った日高別院責任役員の樽井昭三さん(73)は「園児も安心して遊べます」と喜んでいた。