春季近畿地区高校野球大会県予選は10日、紀三井寺公園野球場で決勝が行われた。日高中津は智弁和歌山に9回サヨナラ、3―4で惜敗したが、終盤までリードを奪い、強打の智弁和歌山の4安打を大きく上回る二けた安打を放つなど健闘。夏の和歌山大会へ期待が膨らむ戦いぶりを見せた。
▽決勝
日高中津
002001000|3
100000021|4
智弁和歌山
 日高中津は3回、栗栖の左前打、バント、庄司の右前打で一、三塁と攻め、増田の遊ゴロの間にまず1点。なおも死球で一、二塁とすると、西出がうまく中前へ運んで二走・増田を迎え入れ、逆転に成功した。6回には無死から北村が左越えへ本塁打を叩き込み、リードを2点に広げた。
 先発のエース・栗栖は初回に四球とバントなどで三塁に走者を送られ、暴投で1点を献上したが、2回以降は素晴らしい投球。7回まで、4回先頭打者の左越え二塁打1本に前日21安打18得点の強力打線を封じた。8回無死から四球を与え、7イニングを被安打1で降板した。2番手・原は四球と連続長短打で同点とされ、3番手・岡は無死一、三塁から救援。この回に勝ち越しを許さなかったが、9回は2死から2四球などで一、二塁とピンチを招き、右前へサヨナラ打を浴びた。
 日高中津打線は智弁和歌山のエース左腕・斉藤から10長短打。昨秋の近畿地区大会県2次予選に続く勝利は逃したが、攻守に互角以上の戦いぶりだった。
 智弁和歌山は2年連続9回目の優勝。23日から滋賀県で開かれる近畿大会に出場する。