「国家安康」「君臣豊楽」。豊臣家の討伐を目論む徳川家康は、「国家安康」は家康の名を切った句、「君臣豊楽」は豊臣の繁栄を願う句と言いがかりをつけた。1614年の方広寺鐘銘事件で、これをきっかけに大坂の陣へと発展。冬、夏2度の陣で活躍したのが、来年のNHK大河ドラマ「真田丸」の主人公、真田幸村だ。
30年前、真田一族について描いた池波正太郎の同名小説を原作とした「真田太平記」という番組が、NHKで1年間毎週45分間放映されていた。当時筆者は中学生で、元々幸村の兄・信之の妻の小松殿を演じていた紺野美沙子を見たくて視聴していたが、知らぬ間にストーリーにどっぷり。2度の上田合戦やクライマックスの大坂冬の陣、夏の陣など見どころいっぱい。ドラマ終了後、原作本を何度も読み返し、今でも真田一族の物語は大好きだ。
関ヶ原で家康に楯突いた真田本家は、その後九度山で暮らしており、和歌山にとてもなじみが深い。真田太平記では、真田家の九度山での暮らしとともに、父・昌幸と幸村が来るべき大坂城での一戦を仮想し戦術を語り合うシーンが描かれていた。筆者のなかでは、真田太平記が真田の歴史そのもので、ドラマで演じていた昌幸は丹波哲郎、信之は渡瀬恒彦、幸村は草刈正雄がイメージ。
さて来年の「真田丸」は鬼才、三谷幸喜の脚本で、幸村役は堺雅人。ちなみに番組名の「真田丸」は、冬の陣で幸村が大坂城の弱点である南方に築いた砦の名前。これまでの物語のイメージも人物像も壊されるのが嫌で真田の物語は見るのも読むのもやめていたが、今回は大河とあってとても楽しみ。気が早いとは思うが、和歌山への観光効果も含めて放送開始が待ち遠しい。(昌)

