梅の新品種「橙高(とうこう)」を使ってマヨネーズ風のドレッシングづくりを進めている県の事業で、5日にみなべ町東本庄のうめ研究所で推進会議が開かれ、試作品が披露された。食物アレルギーの1つである卵が使用されておらず、アレルギーフリーのドレッシングの完成品を目指す。今後味の調整などを行い、来年の秋ごろに商品化される見込み。
 橙高は南高梅と地蔵梅を掛け合わせた新品種で、平成21年に県が品種登録した。特徴は、果肉が鮮やかなだいだい色で生活習慣病予防や老化抑制に効果があるといわれるβカロテンの含有量が多い。研究所では、マヨネーズに近い色合いで健康維持にも効果がある橙高に着目し、本年度からマヨネーズ風のドレッシングづくりに取り組んでいる。マヨネーズは定義として「卵黄または全卵などを使用している」と品質表示基準で決められているため、厳密には「マヨネーズ」とはいえない。
 試作品は県工業技術センターで開発。橙高の果肉をピューレ状にし、サラダ油を混合させて高速攪拌(かくはん)させて作った。色も形状もマヨネーズのようで、今後はタイアップしているJA紀南で味の調合などに取り組んでいく。
 推進会議には県やJA紀南の職員ら15人が出席。これまでの取り組み、βカロテンが多くなる栽培方法などを、うめ研究所の土田靖久主査研究員、県工業技術センターの赤木知裕主査がそれぞれ説明。試作品とマヨネーズで野菜サラダを試食した。意見交換では「マヨネーズ風のドレッシングだと、卵アレルギーの子どもにもたっぷり付けて食べてもらえる」「試作品は完成度が高い。今後は味付けが重要」「商品として売り出す際には、橙高の良さをアピールすることも大切」という声が上がっていた。現在、橙高の栽培面積は2㌶程度と少ないが、土田主査研究員は「商品化が成功すれば、橙高の栽培も普及できる」と話している。