印南町印南原の電子部品製造業「中紀精機㈱」(林俊男代表取締役社長)と県、印南町は9日、印南町役場で同社の工場増設に関する立地協定書を締結した。
 林社長、岡本敏秀日高振興局長、日裏勝己印南町長、同社親会社の太陽誘電㈱(本社=東京)の関係者らが出席。日裏町長は「中紀精機は高度な技術開発、高品質な製品作りを追求し、いまや国際的な企業まで成長し、まさに印南町の誇り」、岡本局長も「高い技術力で作られる製品は多くの重要メーカーに認められ、部品は世界中で使われており、和歌山の世界に誇れる企業です」とあいさつ。林社長は昭和46年の創業からこれまでを振り返り「世界中にニーズがある中で、業界ナンバー1の最先端部品を和歌山から発信していくことで、地域貢献、従業員の幸福につなげていきたい」とさらなる発展へ決意を述べた。
 同社の製品「インダクタ」の生産拡大に向けた工場増設。インダクタは電子機器に組み込まれ、ノイズ除去などの役割を持つ部品。スマートフォンやタブレットパソコン、デジタルカメラ、液晶テレビなどに使われており、あらゆる製品、また日本を含む世界中でニーズが高まっており、工場増設となった。工場の操業開始は7月を予定。一定の新規雇用などを条件に県の奨励金の対象となっており、町も固定資産税の減免措置などを行う。