年末特別警戒の一環で、御坊署が連日、管内金融機関のパトロールを展開している。師走は金融機関を狙った強盗事件が全国的に多発する時期で、署員は店内を巡回して防犯カメラの位置や非常通報装置が正常かをチェック。職員の防犯態勢も聞き取り「来店者への声かけを徹底して」などと事件の抑止対策をアドバイスし、依然被害が後を絶たない振り込め詐欺防止にも協力を呼びかけている。
 同署では地域課署員が各交番や駐在所管内の銀行、郵便局、農協などを巡回しているほか、刑事課や交通課員も含めて毎日2人の専従員が金融機関をパトロールしている。
 紀陽銀行御坊駅前支店では、駅前交番の署員2人が訪れ、竹島克哉支店長に防犯態勢を聞き取りながら防犯カメラの台数や取り付け場所を確認したり、非常通報ボタンは正常に作動しているか、カラーボールの設置状況を調べたほか、不審者や駐車場に不審な車が止まっていないか等にも目を光らせた。
 竹島支店長には「12月は強盗事件が多発する傾向にあるので、常に防犯意識を高め、不審なことがあればすぐに通報してください」と指導し、管内でもことし約1000万円の被害が出ている振り込め詐欺についても「高額な引き出しや振り込みなど少しでもおかしいと思うことがあれば積極的に声をかけてください」と協力を求めた。竹島支店長は「警察官が立ち寄りを強化してくれるのは非常に心強い。日ごろから大きな声であいさつすることを心掛けていますが、年末年始はとくに防犯意識を高めていきます」と気を引き締めて話していた。